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試写室でこれから公開される新作映画を見ている筆者たちによる批評を掲載。時には辛口の、時には思いやりのコメントをお楽しみ下さい。 福岡アジア映画祭の上映案内も掲載


by faff
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天才舞踏家ピナ・バウシュの舞踏は、それまでのダンスの概念を大きく変えた。それは、単なる踊りではなく、身体全身で、歓びや悲しみ、怒りなどを表現する新しい芸術だ。残念ながら、ピナは、2009年6月に急逝してしまったが、彼女が作り出した舞踏の世界は、ダンサーたちによって受け継がれている。そんなピナ独特のエネルギッシュな舞踏が、立体的な3Dで甦る。ダンサーたちは、舞台だけでなく、ヴッパタールの町に飛び出していく。ピナに関する人間ドキュメンタリーというだけでなく、ちゃんと映画として成立させているところは、ヴィム・ヴェンダース監督の力だ。(3D・ヴィスタ・104分・12年2月25日)
by faff | 2011-11-29 10:19 | 映画
 「タンタンの冒険」にも出ていたサイモン・ペッグとニック・フロストの“迷コンビ”主演の爆笑SFコメディ。“コミコン”に参加するために、念願のアメリカにやってきたイギリス人のグレアムとクライブ。イベント終了後は、キャンピングカーを借りて、西部にUFOスポットを巡る旅に。ところが、途中、宇宙人と遭遇。それから、“ポール”と名乗る陽気な宇宙人との奇妙なドライブが始まる。突拍子もない発想のコメディだが、いかにもSFオタクらしい、SF映画への温かいオマージュがいたるところに散りばめられていて、映画好きには堪らないシーンが満載だ。さらに、大物スターのゲストも楽しい限りだ!(スコープ・104分・11年12月23日)
by faff | 2011-11-22 10:19 | 映画
東宝試写室デジタル改装後、初めての3D試写。病気の母のためのキノコを捕ろうと、まんなか岩をくぐり、禁じられたもののけ島にやってきた竹市とコタケ。島には、怪物のような形相のもののけたちがいて、一目散に逃げる竹市。とこが、コタケが島に残ってしまう。200年前の人間たちとの戦以来、人間たちに怯えながら島でひっそりと暮らしていたもののけの長老は、人間の襲来を恐れ、コタケを人質にとることに決める。コタケの世話をするよう命じられた人間嫌いのナキとグンジョウは、なんとかコタケを帰そうとするが、すぐ戻ってきてしまう。そんな無邪気なコタケの姿に、頑固者のナキの中に優しい気持ちが芽生え始めてくる。「泣いた赤鬼」をベースに作られたストーリーだが、現代にも通じる不変の愛、友情がテーマになっていて、素直に泣かせてくれる。3D効果もなかなかの出来だ。(3D・ヴィスタ・88分・11年12月17日)
by faff | 2011-11-18 10:18 | 映画
木村電器の落ちこぼれ社員3人が、社長命令で取り組んでいたのは、二足歩行ロボットの開発。だが、ロボット博まで1週間に迫った時、ロボット“ニュー潮風”は粉々に壊れてしまう。窮地に追い込まれた3人が考えたのは、ロボットの中に人間を入れてゴマかすこと。そして、偽の着ぐるみオーディションで選ばれたのは、73歳のおじいさん。そのおじいさんが、とんでもないジジイで、…。“ロボットの中に人が入っていたら、…”という発想が矢口監督らしく、ユニークで、抱腹絶倒のコメディが出来上がった。ロボットに入ることになる五十嵐信次郎とは、ミッキー・カーチスの新しい芸名。かなり、イメージチェンジして、頑固ジジイを好演。ほとんど北九州でロケされていて、門司港駅など知っている風景も楽しい。(ヴィスタ・115分・12年1月14日)
by faff | 2011-11-14 10:18 | 映画
 イーノック青年は、葬儀場に行き、知らない人の葬儀に、遺族のふりをして参列する“葬式ゲーム”が趣味だ。彼は、交通事故で両親を失い、生きることからドロップアウトしていた。そして、自分だけにしか見えない幽霊のヒロシだけが友人だった。ある日、葬儀場の係員から咎められようとする彼を、以前、葬式で会った少女アナベルが救ってくれる。明るく人生を謳歌するアナベルに惹かれ、彼女に心を開いていくイーノック。だが、彼女は、“子どものがん治療のボランティア”ではなく、がん闘病中だった。しかし、彼女との日々は、イーノックの考えを大きく変えていく。ガス・ヴァン・サント監督の新作は、“死”ということと、“生きる”ということを、若々しく新鮮なキャストで考えさせてくれる。深刻なテーマだが、青年版「勝手にしやがれ」とも言える爽やかな青春ラブストーリーで、ミア・ワシコウスカは、ジーン・セバーグの再来だ。特攻隊員ヒロシを演じる加瀬亮の英語がナチュラルだと驚いていたら、7歳までワシントン州で育ったそうだ。(ヴィスタ・90分・11年12月23日)
by faff | 2011-11-10 10:18 | 映画
ある日、露店で、ユニコーン号という船の模型を手に入れたタンタンは、怪しい男たち2人から高値で譲ってほしいと持ちかけられるが断る。図書館で調べると、それは伝説の軍艦だった。ユニコーン号の謎解きに乗り出したタンタンは、凶悪な敵サッカリンによって、カラブジャン号の船室に閉じ込められてしまう。果たして、タンタンは、敵の攻撃をかわし、謎の財宝を探すことができるのか!?パフォーマンス・キャプチャーによって実際の俳優たちの演技がデジタルアニメに変化し、かなりリアルな映像を作り出すのに成功している。もちろん、アニメにしか出来ないアクションシーンも満載で、そのスピードはついていくのが大変だ。また、アニメなので3D効果もバッチリ。タンタンの世界は、夢と冒険がいっぱいで、子どもから大人まで楽しめる話なので、大ヒットは間違いなし!第2作目をピーター・ジャクソンがどう撮るのか、今から楽しみだ。(3D・スコープ・107分・11年12月1日)
by faff | 2011-11-07 10:17 | 映画
イブを迎えたノルウェーの小さな町。一年に一度、クリスマスの夜だけは、大切な家族と過ごしたい。そんな思いで、それぞれは、愛する人を求めて、家路を急ぐ。そんなささやかなクリスマスの物語。妻に家から追い出され、子どもたちとも7週間も会っていないというパウルは、子どもたちにプレゼントを渡したいと、サンタの格好で、我が家に忍び込む。その友人の医師クヌートは、故郷を追われ、スウェーデンに亡命するというカップルの赤ちゃんを取り上げる。トマス少年は、クリスマスのお祝いをしないイスラム教徒の女の子との時間を楽しんでいる。そんな一つ一つのエピソードが、それぞれの大切な夜を迎えようとしていた。「ホルテンさんのはじめての冒険」「キッチン・ストーリー」などの話題作で、私たちに温かくて、ちょっぴり切ないハートウォーミング・ストーリーを見せてくれた、ノルウェーを代表するベント・ハーメル監督の最新作。恋に破れた人たちにも、これから恋に落ちるという人たちにも、決して大きいものではないが、確かな希望を与えてくれる北欧からのとっておきのクリスマス・プレゼントだ。(スコープ・85分・東京11年12月3日、福岡12月10日)
by faff | 2011-11-04 10:17 | 映画