試写室でこれから公開される新作映画を見ている筆者たちによる批評を掲載。時には辛口の、時には思いやりのコメントをお楽しみ下さい。 福岡アジア映画祭の上映案内も掲載


by faff

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 平安時代、紫式部は、藤原道長の命令により、「源氏物語」を書き始める。それは、道長の娘・彰子に、帝の心を向けさせるための手段だった。主人公・光源氏は、義理の母・藤壺への思いを断ち切ることが出来ず、その苦しさゆえ、正妻・葵の上、六条御息所、夕顔などの女性たちの間で、愛を求めて彷徨う。そんな主人公の姿は、たちまち、宮中の女性たちの憧れの的となり、帝の心を掴むことに成功し、彰子には男の子が生まれる。道長の企みは成就し、式部も役目を終えるはずだった。しかし、なぜか式部は、「源氏物語」を書き続けるのだった。現実の世界と物語の世界が同時進行するというユニークな構成で展開される「源氏物語」製作秘話。豪華なキャストと絢爛豪華な衣装が見物だ。(スコープ・136分・11年12月10日)
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by faff | 2011-10-30 10:16 | 映画
ブラピが、伝説のGM(ゼネラル・マネージャー)の生きざまをストレートに熱演する実話ドラマ。選手時代にはパッとしなかったビリー・ビーンは、フロントに転身し、オークランド・アスレチックスのGMになった。だが、いいところまでいくチームに最後の勝ちが出ず、スター選手たちは、次々と移籍していく。貧乏球団なので、年俸の高い有名選手をスカウトすることはできない。イェール大学経済学部卒という変わり者のピーターと出会ったビリーは、彼が主張するデータ重視の理論の中に、今の状況を改造できる可能性を感じ、実行し始める。だが、そのやり方は、周囲の反対を買って、スムースには進んでいかない。選手たちの一生は、スカストに大きく左右される。そのことをビリーは、痛い程分っていた。しかし、ビリーは、選手たちを取り合う取引を巧みに操りながら、欲しい選手を獲得していく。メジャーリーグの契約のやり方は日本とはかなり異なるようだが、そんな駆け引きの末、チームは奇跡の連勝を続けていく。夢を追い続ける人たちもいる、ということだ。(スコープ・133分・11年11月11日)
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by faff | 2011-10-28 10:16 | 映画
デジタル映写機に改装された東宝試写室での初めての試写。怪物ランドの新しい大王になる就任式を迎えた怪物くんだったが、そのあまりのワガママぶりに国民は大反対。怒った怪物くんは、ドラゴンに乗って人間界へ。ドラキュラ、オオカミ男、フランケンも怪物くんを追う。ところが、竜巻に巻き込れた一行が辿り着いたのは、“カレーの王国”。彼らのことを“伝説の勇者”ともてはやす権力者ヴィシャールは、反乱軍に捕らえられた王国の姫を助けてほしいと、怪物くんに頼む。反乱軍のアジトに乗り込んで姫を救出する怪物くんたち。だが、事態は、思わぬ方向に転がり出していく。ほぼTV版と同じキャスティングだが、製作費が高いだけに、インドロケなども行って、スケールは大きくなっている。デジタル上映だけに、画面がクリア過ぎて、ちょっと違和感もある。(ヴィスタ・103分・11年11月26日)
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by faff | 2011-10-27 10:16 | 映画
バイクの轟音と共に、銀行強盗犯の前に現れた7人の男たち。彼らこそ、凶悪犯を退治する権限を与えられた超法規的警察組織“ワイルド7”だ。製薬会社から極秘で研究されていたウイルスが盗み出され、犯人グループからのバイテロ予告が伝えられる。その手口から「広域指定犯罪グループM108号」のメンバーであることに間違いない。彼らの予告を未然に防ぐために、動き出すメンバー。ところが、その前に、謎のライダーが再び、現れる。ライダーの正体は誰なのか?そして、目的は?望月美起也の原作コミックは、大好きだったので期待大。メンバーが元犯罪者ということで、悪人たちをクールに撃ち殺していくのが、最近の日本映画には珍しい過激な描写だ。北九州や大分でロケされていて、知っている風景も結構ある。PSUの正面玄関は、福岡市博物館だ。(スコープ・109分・11年12月21日)
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by faff | 2011-10-26 10:15 | 映画
遺族に代わって亡くなった人の部屋を片付けるという遺品整理業の会社で働くことになった永島杏平。彼は、高校時代の辛い出来事で、心を閉ざしていた。そんな永島クンを、先輩として指導するゆき。しかし、ゆきにも隠しておきたい過去の事件があった。そして、そのことで彼女は、自分のイノチについて考え、悩んでいた。お互いに悩みを打ち明け合い、理解しようとする2人だったが、…。イノチについて悩む2人は、他人の死に直面することで、イノチについて深く考えさせられることになる。“生きるということ”とは、どういうことなのか!?それは、時には残酷な運命にもつながる。それでも、生きている人たちに声をかけたい。“元気ですか?”と。(ヴィスタ・131分・11年11月19日)
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by faff | 2011-10-24 10:14 | 映画

日本映画「ヒミズ」Himizu

震災から逃れてきた人たちを実家の貸しボート屋の敷地に住まわせている住田祐一。彼は、学校でもなるべく目立たない存在であるように振る舞っている高校生だが、心の奥には何かを突き詰めようとしていた。そんな住田のことが大好きな同級生・茶沢は、彼に猛アタックをかける。しかし、母親は、男と駆け落ちして、家を出ていってしまう。たった1人残された住田のもとへ、借金を作って蒸発していた父親が帰ってくる。“普通に生きたい”と思っていた高校生が、“普通に生きられない”と悟った時、住田は何を思い、どう行動するのか!?子どもは親を選ぶことはできない!悲惨な両親のもとに生まれたティーンエイジャーたちの生きざまが哀しい。震災後に、追加撮影されたという東北のがれきが痛々しい。(ヴィスタ・129分・12年1月14日)
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by faff | 2011-10-17 10:14 | 映画
妊娠9ヶ月の大きなお腹を抱えた光子は、文無しになって、子どもの頃に住んでいた長家に帰ってくる。そこは、時代に取り残されたような昭和の古い建物で、住んでいるのは、光子の幼馴染みの陽一と叔父の次郎、そして、早く死にたいという大家のおばちゃんだけだった。その長家に住みついた光子は、自分のことは棚に上げ、困っている人たちの人助けに乗り出す。“OK。大丈夫、私が何とかする!”これが、「粋な生き方」なんだ!仲里依紗が、ノー天気な妊婦ヒーローをノリノリで演じて、抱腹絶倒のストーリーが展開される。(ヴィスタ・109分・11年11月5日)
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by faff | 2011-10-14 10:13 | 映画
滝島徹は、鉄道の運転士を35年間無事故無違反で過ごしてきたが、定年まで1ヶ月となり、夫婦は第2の人生を始めようとしていた。ところが、妻・佐和子は、出産を機に辞めた看護師の仕事を再び始めたいと言い出し、徹と口論になり、家を出ていってしまう。徹は、定年後の人生を妻のために、と思っていた。しかし、妻は、“自分の人生”を生きたいと思っていた。鉄道ファンに大ウケして大ヒットになった「RAILWAYS」シリーズの第2弾は、富山地方鉄道を舞台に、熟年夫婦の第2の人生を考えさせてくれる感動作。来年還暦を迎えるという三浦友和が、頑固で堅物な夫を好演している。(スコープ・123分・11年12月3日)
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by faff | 2011-10-14 10:13 | 映画
香港への出張からアメリカに帰ってきたベスは、咳と発熱が止まらずに、2日後にERで息を引き取る。そして時を同じくして、香港のウエイター、ロンドンのモデル、東京のビジネスマンが死亡する。果たして、原因は何なのか!?ベスの解剖された脳を見た医師は、驚愕して、世界中に伝染病の告知をする。だが、その威力は凄まじく、瞬く間に、死者の数は倍増していく。そして、ワクチンの開発や投与の順番を巡って、さまざまな情報が飛び交う。まさに、“パンデミック”映画だが、出演者が凄い!マリオン・コティヤール、マット・デイモン、ケイト・ウィンスレット、グウィネス・パルトロウなどアカデミー賞受賞のスター俳優が次々と出てくる。こんな顔ぶれで、パニック映画を作れたのは、スティーブン・ソダーバーグという監督の凄さだ。(ヴィスタ・106分・11年11月12日)
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by faff | 2011-10-13 10:13 | 映画
レストランでのディナーの最中に、突然、妻のエミリーから離婚を言い出されたキャルは、それまでの“理想的な人生”を壊されてしまう。毎晩、バーでグチをこぼすキャルを見かねたプレイボーイのジェイコブは、“イケてない中年オヤジ”のキャルを“モテ男”に改造することになる。ブランドの服を着こなし、大人の女性とのつきあい方を指南されたキャルは、変身し、毎晩女性とベッドイン。しかし、彼の本当の願いは、妻エミリーに帰ってきてもらうこと。果たして、キャルの願いは、叶えられるのか!?ハリウッド人気コメディ・スター、スティーブ・カレル製作・主演のラブ・コメ。大人の恋のセリフがきわどてハラハラさせられる。(スコープ・118分・11年11月19日)
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by faff | 2011-10-13 10:12 | 映画