昭和40年代、ドヤ街で毎日のようにケンカに明け暮れる青年・矢吹丈は、元ボクサーの丹下段平に見い出されるが、問題を起こして、少年院へ。その独房で、段平からのハガキを受取る丈。そこには、“あしたのために その1”という書き出しで、ボクシングの練習方法が書かれていた。プロボクサーの力石徹に叩きのめされた丈は、打倒・力石を誓って、トレーニングを始める。先に院を出た力石は、大手のジムに所属し、試合を勝ち進んでいく。対して、丈は、段平のオンボロジムで、特訓を開始する。そして、二人の宿命のライバルは闘いの時を迎える。1970年代のテレビアニメで一躍スポーツ漫画の金字塔となったカルト的名作の実写化には、賛否両論があったが、バリバリに鍛え抜かれた肉体の山下智久と伊勢谷友介のボクシングシーンは迫力十分だ。(スコープ・131分・11年2月11日)